起業と株式会社の設立NO7~定款の作成②(定款の記載事項)~

定款の記載事項!

起業を決断し、起業形態は株式会社、設立手続きは発起設立で設立することになりました。
基本デザインが決定し、定款を作成します。
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定款は、会社の根本原則、ルールブックとなるものでした。
記載事項には、絶対的記載事項相対的記載事項任意的記載事項があります。

絶対的記載事項!

絶対的記載事項について見ていきます。
絶対的記載事項は、必ず記載しなければなりません。

目的
会社の事業内容です。
「土木及び建築工事の請負を目的する」など、具体性・明確性・適法性・営利性をもって記載します。
業種によっては事業に許認可や届出が必要なものもありますで、それに対応した目的としなければなりません。
会社は、定款に記載した目的の範囲内で事業を行うことができます。
範囲内とは言っても、幅広く解釈されます。
例えば、義援金や研究援助などは目的の範囲外と見えますが、それらは、会社の目的を達成するために必要な行為であれば、目的の範囲内となります。

商号
会社の名称です。
株式会社という文字を入れる、銀行・保険会社・信託会社等の文字を使用しない、公序良俗に反しないなど、いくつかのルールがあります。
また、同じ場所に同じ商号の会社を作ることはできません(同一商号・同一本店の禁止)。
では、同じ場所でなければ他の会社と同じ商号を使って良いかというと、そういうわけでもありません。
不正の目的をもって他の会社と誤認される商号を使用してはいけません。

本店所在地
会社の所在地です。
定款に記載するのは、最小行政区画、つまり市町村(東京都は特別区)までで足ります。
何丁目何番何号など最後まで書いても良いですが、最小行政区画までの記載をお薦めします。
最後まで書くと、事業拡大などで本店を移転するときに定款変更が必要となってしまうので。
最小行政区画までの記載にしておけば、その範囲内での本店移転は定款変更せずに済みます(ただし、本店移転の登記は必要です)。

設立に際し出資される財産の価額または最低額
設立にあたって出資される財産の金額または最低の金額を記載します。
理論的には、1円でもOKです。
とは言え1円では、事業も何もできませんが・・・。
定款作成の段階で出資額、資本金額まで決まっていれば次のように記載します。
「当会社の設立に際して出資される財産の価額は、金500万円とし、その全額を資本金とする。」

発起人の氏名または名称および住所
発起人の氏名または名称(法人)と住所を記載します。
発起人の発行株式の数、払込み金額まで決まっていれば次のように記載します。
「当会社の発起人の氏名又は名称、住所及び発起人が設立に際して割当てを受ける設立時発行株式の数及びその払込金額は、次のとおりである。
住所 〇〇 氏名 〇〇 普通株式100株 金500万円」

発行可能株式総数
設立後、会社が発行できる株式の上限です。
将来的に増資などをするときのために設立時発行株式の数より多めに定めると良いでしょう。
必要なときに素早く資金調達をするため、余裕を持って設立時発行株式の10倍などでも良いかもしれません。
なお、譲渡制限規定(後述)のない公開会社では、4倍以下という制限があります。
これは、無制限に株式を発行されると、既存株主の持株比率が下がったり、経営への影響力が低下したりといった不利益があるためです。

相対的記載事項!

相対的的記載事項について見ていきます。
相対的記載事項は、定款に定めがないと、その事項の効力が認められないものです。
具体的には、
・変態設立事項(現物出資、財産引受、発起人の報酬・特別利益、設立費用)
・株式譲渡制限に関する事項
・機関設計に関する事項
・株主総会招集短縮期間
・取締役および監査役の任期伸長
などがあります。

ポイントとなる二つを紹介します。

株式の譲渡制限に関する事項
せっかく設立した大切な会社が、第三者に支配されてしまうことを防止するための規定です。
株式の譲渡に制限を設けることで、第三者が会社経営に参入することにハードルをつくることができます。
例えば、次のように記載します。
「当会社の発行する株式の譲渡による取得については、株主総会の承認を受けなければならない。ただし、当会社の株主に譲渡する場合には、承認をしたものとみなす。」

取締役および監査役の任期
非公開会社の場合、取締役等の任期を10年とすることができます。
(選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結のときまで伸長)
この規定により、取締役等の重任による役員変更登記の手間とコストを省くことができます。
*非公開会社・・・全ての株式に譲渡制限が付されている会社

任意的記載事項!

任意的記載事項について見ていきます。
任意的記載事項は、定款に記載する義務はありませんが、明確にするため記載することをお薦めします。
・役員の員数
・事業年度
・役員報酬に関する規定
・配当に関する規定
などがあります。

定款原案を作成したら、公証役場で公証人による認証を受けます。
NO8定款の認証はこちら