相続手続きどうすればNO5~相続放棄をする①(相続放棄とは)~

相続手続きどうすれば―4.相続放棄をする①(相続放棄とは)―

相続手続きどうすればNO1で確認した全体像と流れの4番目、「相続放棄をする」について。
NO1相続手続きの全体像と流れはこちら

相続放棄とは!

相続放棄とは、故人のプラスの相続財産も、マイナスの相続財産も、全ての相続財産を受け継がないことです。
借金を相続しない代わりに預貯金や不動産など何も相続しない、というわけです。
相続放棄をした相続人は、初めから相続人ではなかったものとされます。

相続放棄を選択するケース!

「相続財産を確定する」で作成した相続財産の一覧(相続財産目録)を参考に、相続放棄を選択するかどうか判断します。
NO4相続財産を確定するはこちら
では、どういったケースに相続放棄を選択するのでしょうか。
例えば、以下のようなケースが考えられます。
・プラスの相続財産よりもマイナスの相続財産が多い
・相続問題に巻き込まれたくない
・家業を継ぐ長男に相続財産を相続させたいなど、特定の相続人に相続して欲しい(相続財産を分散させたくない)

プラスの相続財産とマイナスの相続財産のバランスがよく分からないなどのケースでは、
限定承認という選択肢もあります。
限定承認は、相続人全員が共同で行う必要があります。

相続放棄をするには

相続放棄を選択した場合、どのような手続きが必要でしょうか。
家庭裁判所に相続放棄の申述書その他必要書類を提出して、相続放棄の申述を行います。
家庭裁判所の管轄は、故人の住所地の家庭裁判所です。
期間は、自己のために相続の開始があったとこと知ったとき3ヶ月の熟慮期間内です。
(例えば、故人と疎遠で亡くなったことを知らずにいて、債権者からの通知で初めて死亡と借金を知ったような場合は、通知を受け取ってから3ヶ月以内となります)
(3ヶ月経過しそうな場合でも、申立により期間の伸長が認められる場合もあります)
相続人が何人かいる場合、他の相続人の許可などは必要ありません。
自分自身で判断し、単独で手続きを行うことができます。
NO6相続放棄をする②(相続放棄の申述)はこちら

相続放棄の注意点!

相続放棄には、いくつか注意点があります。
・相続開始前には、相続放棄できない
・相続放棄をすると、撤回はできない
*相続放棄をした後、大きな相続財産があったことが分かっても、相続放棄を撤回することはできません。
・相続したとみなされる行為を既にしている場合は、相続放棄できない
*例えば一部でも相続財産を相続した場合、相続を承認したことになり、相続放棄をすることはできません。
また、一部でも相続財産の処分(売却や契約の締結・解除など)をした場合も、同様です。
事情により相続放棄ができる可能性もありますので、まずはご相談ください。
・相続人全員が放棄すると、次順位の人に相続権が移る
*例えば父が亡くなって、相続人が母と子であり、母と子または子だけが相続放棄をした場合、
父の両親に相続権が移ることになります。
父の両親(および直系尊属)が他界している場合は、父の兄弟姉妹に相続権が移ります。
借金が理由で相続放棄をするような場合、次順位の親族に借金を強いることになりますので、
事前にその親族に相続放棄をする旨を伝え、相続放棄を薦めるなどの配慮が望ましいです。
相続放棄が理由で親族関係がこじれてしまっては残念です。
では、次順位の相続人も放棄をして、結果、相続人が誰もいないということも起こり得ますが、それはまた別の機会に紹介したいと思います。