不動産の持分はどうやって決める?

持分とは!

不動産を購入すると、購入者は不動産の所有権を取得し、所有者となります。
所有者は、登記をすることによって不動産の登記記録に所有権の名義人として記載されます。
1人で購入すれば1人の名義、2人で購入すれば2人の名義となります。
1人の名義のことを単独名義、2人以上の名義のことを共有名義といいます。
共有名義では、持分(所有権の割合)を決めます。
持分は、分数で登記記録に記載されます。

持分の決め方!

では、持分はどのように決めるのが適切なのでしょうか。
持分の決定では、不動産購入資金の出資割合を基本にします。
あわせて、贈与税宅ローン控除にも配慮します。

(不動産購入資金)

不動産購入資金としては次のようなものがあります。
・不動産購入代金
・仲介手数料
・不動産取得税
・印紙税
・登録免許税・登記報酬
・住宅ローン事務手数料・保証事務手数料
・固定資産税・都市計画税精算金
など
次のようなものは不動産購入資金に含まれません。
・住宅ローン金利(使用開始日以降)
・住宅ローン保証料(使用開始日以降)
・団体信用生命保険料(使用開始日以降)
・火災保険料・地震保険料・家財保険料
・管理費・修繕積立金
・引越し費用
など

(例)

夫婦の共有名義で不動産を購入
購入資金合計5,000万円
夫の出資:自己資金500万円・住宅ローン3,000万円・・・合計3,500万円
妻の出資:自己資金500万円・住宅ローン1,000万円・・・合計1,500万円
とすると、
夫の持分は、3,500/5,000
妻の持分は、1,500/5,000
となります。
あとはこの数字を、7/10、3/10、とするなど調整します。
贈与税の基礎控除額110万円の範囲内の調整であれば、贈与税負担はないでしょう。

贈与税!

上記の例で、仮に夫の持分1/2、妻の持分1/2とした場合はどうなるでしょう。
5,000万円の購入資金に対して、夫・妻2,500万円ずつの持分となります。
妻について見ると、実際の出資額1,500万円と比較して、1,000万円多く持分を有することになります。
これは、夫から妻に1,000万円の贈与があったものとみなされ、贈与税の課税対象となります。

住宅ローン控除!

上記の例では、夫婦ともに収入があり、夫婦ともに住宅ローン(ペアローン)を利用しています。
条件を満たせば、2人とも住宅ローン控除を受けることができます。
仮に夫の単独名義とした場合は、妻が住宅ローン控除を受けることができなかったり、
夫の持分を多くした場合は、妻の受けられる住宅ローン控除が減ったり、ということがあります。
なお、夫婦の連帯債務で住宅ローンを利用した場合は、一般に収入割合で持分を決めます。

親からの資金!

例えば、子が住むための住宅を、父が不動産購入資金の半分、子がもう半分を出して購入するとします。
不動産購入資金の出資割合で持分を決めると、父の持分1/2、子の持分1/2となります。
子が住むための住宅だから、子の単独名義にしてあげたいということもあるでしょう。
上記の購入資金の状況で、子だけが購入者(売買契約の買主)となり、子の単独名義とした場合、父の出した購入資金は子に贈与したものとみなされ、贈与税の課税対象となります。
こういった場合は、相続精算課税制度住宅取得等資金の非課税制度などの適用を検討することになります。
また、親子間の贈与ではなく、親子間の貸し借りという形をとる方法もあります。
それでも贈与税の課税対象となってしまう資金分は、贈与税を納税するか、贈与税負担のないよう父が持分を持って共有名義とするか、となります。

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