法定相続情報
2017年から法定相続情報証明制度が運用されています。
この制度の背景には、所有者不明土地問題があり、
不動産の所有者が亡くなったときに必要な所有権移転登記(相続登記)の促進のために創設されました。
この制度は、相続手続きの際に、戸籍の束の代わりに法定相続情報一覧図を使える、というものです。
法定相続情報一覧図とは、相続関係を表した図です。
戸籍の束の代わりとなる法定相続情報一覧図が、相続登記や預金の払い戻しなど様々な相続手続きに利用できるという、
相続人の負担軽減となる制度です。
利用の流れ
- 戸籍謄本を収集する
従来の相続手続きと同じようにまずは戸籍謄本を集めます - 法定相続情報一覧図を作成
相続関係を記載した一覧図を作成します - 申出書の作成
法定相続情報証明制度の申出書を作成します - 法務局へ提出・登記官による確認
戸籍謄本・法定相続情報一覧図・申出書など必要書類を提出します
提出先は、・被相続人の本籍地・被相続人の最後の住所地・申出人の住所地・被相続人名義の不動産所在地を管轄する法務局のいずれか - 認証文付き法定相続情報一覧図の交付
登記官の認証文付きの法定相続情報一覧図が交付されます - 相続手続きで利用
戸籍の束の代わりに法定相続情報一覧図で相続手続きが可能です
必要な通数だけ交付を受けられるので、同時に複数の相続手続きが可能です
- 注意点
- 従来通り、一旦は戸籍謄本を集める必要があります。
- 法定相続情報一覧図を複数通取得することで、同時に複数の相続手続きが可能です。
ただし、遺産分割協議書や印鑑証明書は、法定相続情報一覧図では代用できないので、遺産分割協議書と印鑑証明書は、手続き先にそれぞれ提出する必要があります。